走行性能と実用性の高さはクラストップ!新型フォード・クーガ(Ford・Kuga)
フォード・クーガ

フォード・クーガの値引き情報
ディーラーは個性的なフォード・クーガを値引きしない
2013年9月1日にフルモデルチェンジとなったフォード・クーガ(Ford・Kuga)の値引きは最大で10万円程度しか望めないだろう。特に最先端の「ハンズフリー・パワーゲート」や「BLIS」といったシステムを標準装備している「Titanium(タイタニウム)」を大幅値引きして売るディーラーはいないはずだ。
BMW・X1との比較交渉は通用せず
クーガの属する「輸入車・小型SUV」カテゴリの最大のライバルとしては、BMW・X1が挙げられるだろう。BMWで見積もりを取り、その見積もりを持ってフォードのディーラーで初回値引き以上の値引きを交渉をする人もいるだろう。しかしそれは徒労に終わるだろう。
というのも、X1とクーガでは搭載装備の内容がクーガのほうが上回る。走行面ではほぼ互角ともいえる高い操作性があるが、ドライバーの「死角」をカバーする安全装備や、価格の安さはクーガが上回る。
また、もともと高級車ブランドとして名前の通っているBMWと、大衆車としてのブランドを確立しているフォードは、同じような車格でもディーラーの中ではまったく別物と考えられている。ユーザーの立場では同じ輸入車、同じ小型SUV、同じぐらいの金額で競合だと思っていても販売側ではスタンスが違うのだ。
フォード・クーガを30万円以上安く購入する方法
2013年9月1日にフルモデルチェンジされたフォード・クーガは車雑誌やインターネット上の試乗記事や特集記事を見ると、非常に高い評価を受けている。特に「走行性能」については突出している。1600回転という低速域から240N・mもの最大トルクを生み出す「1.6L直列4気筒ターボエンジン」の加速性能は非常に高い。「クーペのような走り」で売り出している、国産の売れ筋SUVのホンダ・ヴェゼルのガソリン車の最大トルクが155N・mということを考えれば、クーガの加速性能がどれだけ高いかは想像に難くないだろう。
2014年9月以降で型落ちとなっても、標準装備の整った「Titanium」グレードはほとんど値引きがおこなわれないだろう。 そこで、ディーラー以外に目を向けるのだ。私が作成した値引き交渉マニュアルを利用すれば、クーガを20万〜30万円安く購入できるのだ。

フォード・クーガの評価

足をかざすだけで後部ハッチが自動で開く
新型クーガの「Titanium」に標準装備される「ハンズフリー・パワーゲート」はメーカーホームページでも大々的にPRされている注目機能だ。この機能は、小型SUVでは世界初の搭載となる。ドライバーが車両後部バンパーの下で足元を動かせば、センサーがその動き感知し後部ハッチを自動的に開くのだ。この機能により、ドライバーは荷物を両手に持った状態で、ハッチを開けてそのままラゲッジルームへの積み込みが可能なのだ。 0.016秒ごとに監視・調整するAWD
今回のフルモデルチェンジによる試乗レビューで、実用性よりも「走行性」の評価が高い理由のひとつが「インテリジェントAWD」の搭載だろう。このシステムは路面の状況を16ミリ秒(0.016秒)ごとに計測し、その変化に合わせて前輪・後輪にトルクを自動的に分配・調整することが可能となった。特にSUVに期待されるオフロードでの走行や、コーナーリングでの車両制御能力はクラストップともいえるだろう。また路面環境の良いオンロードでの走行であればFWDで走行するため、無駄のない安定した走行ができる。 |

昨今の小型SUVの特長といえば、燃費の良さだろう。ホンダ・ヴェゼルの19km/L、ポルシェ・マカンの15km/L、BMW・X1の12km/L、フォルクスワーゲン・Tiguanの14.6km/Lといった競合他社のSUVと比較すると、クーガの9.5km/Lという燃費性能は見劣りしてしまう。走行性能や実用性、そして高級感のあるデザインといったクーガならではの優位点を踏まえて、慎重な検討をする必要があるだろう。
クーガは小型SUVのカテゴリの中で最もドライバーを選ぶ1台となるだろう。小型SUVとしては十分以上の走行性能、「ハンズフリー・パワーリフトゲート」と大型のラゲッジスペースによる高い実用性、外観だけでなくインテリアにまでおよぶ高級感あるデザイン性は一見「良いとこ取り」のように感じられるが、本体価格、燃費、維持費を考えるとかなり対称ユーザーを選ぶからだ。
フォード・クーガの総評
維持費度外視なら最高水準の小型SUV
フォードの全世界戦略車として位置づけられている新型クーガは、今後非常に楽しみな一台と言えるだろう。小型SUVの全体のトレンドを考えれば、15km/Lや20km/Lを超える高い燃費性能を誇る車種が人気であるが、クーガはそのトレンドには乗っていない。
その特長は高い利便性と、高い走行性能に現れている。 小型SUVでは世界初の搭載となる、「ハンズフリー・パワーリフトゲート」と「1603L」もの大きなラゲッジスペースの組み合わせは、日常使用としては十分以上と言えるだろう。 実際、このラゲッジスペースは小型SUVとしては最大とも言えるクラスであり、一回り車体の大きいマツダ・CX-5の1620Lと比較してもほとんど差がない。 自転車を2台積み込める容量があるので、キャンプなどのアウトドアにも活用することができる。
また、走行性能の高さも小型SUVの領域を超えている。最大トルク240N・mという数値は、走行性能で高い評価を得ているBMW・X1の200N・m、スバル・XVの196N・mを上回っている。実際、スポーツカーのトヨタ・86の最大トルク205N・mすらも上回っているため、SUVという概念で測ることのできない一台だ。
筆者のオススメのグレードは「Titanium」だ。既に何度も取り上げている「ハンズフリー・パワーリフトゲート」や「BLIS」といった最先端の機能に加えて、電動開閉式のサンルーフも標準装備されており、運転の楽しさがさらに増すだろう。
車体価格が385万円、燃費9.5km/Lと、小型SUVの中ではコストパフォーマンスは高くない。乗り出し価格も400万円を超えるだろうし、実際の燃費も8km/Lぐらいに落ち着くのではないかと考えれば、維持費は高い部類に入るだろう。そのあたりを納得できれば満足度は非常に高い一台と言える。
2014/03/31更新