トヨタアクアのグレード

ハイブリッド車紹介:トヨタアクア(2)

最も廉価なハイブリッド車アクアLのお粗末さ加減

アクアLは燃費スペシャル・タイヤであるヨコハマタイヤ「Blue Earth」を装着するだけでなく、非常に簡略な装備も特徴です。加えて、G/Sで装着できる16インチ仕様のツーリングパッケージをはじめとした豊富なパッケージオプションや単品オプション(サイドエアバッグなどの安全装備を含め)は一切選べません。ですので、省エネを考えてLEDのヘッドライトを装着したくてもLグレードでは不可能です。

機能面では、先の燃費スペシャル・タイヤに加えてリアワイパーがありませんし、フロントの間欠ワイパーは時間調整が出来ません。また、ステアリングにS/Gグレードで標準装備となっているテレスコピック機構が省略されています。さらに信じられないことですが、今どきの自動車としては異例なことに、運転席シートリフターさえも省かれていて、ドライバーズシートは上下できません。つまり、小柄な女性ドライバーなどは。正しいドライビングポジションが取れない可能性があるのです。

快適装備の差も大きいですね。リアドアのパワーウインドウは省略されていて、今どき珍しい手回し方式です。荷室の拡大に貢献するG/Sに標準のリアシート分割可倒機構も省略され、可倒機構だけの装備となっています。加えてラゲッジルームには照明がありません。「そんなもの、必要ない」と思われるかもしれませんが、夜に荷物を積み降ろしで、相当に不便です。


ですので、これ以降はG/Sグレードを中心に話を進めてゆきます。
ということで、普通のユーザーが購入するであろうアクアは「S」グレード以上ということとします。
「S」グレードの価格は180.0万円で、7種類すべてのパッケージオプションが選択できます。加えてメーカーオプションとしてサイド&カーテンエアバッグ(4万2000円)、前席シートヒーター(2万1000円)なども選択できます。

ところで、アクアSを燃費の良さで購入した場合、燃料費の差で元を取り戻す条件を見積もってみます。
コンペティターは同じトヨタのほぼ同サイズで同重量、動力性能が似かよったコンパクトカー「ラクティス1.5X」(ちょうど真ん中のグレードのFF車で価格155.5万円)です。
ラクティス1.5Xのボディサイズは全長×全幅×全高3995×1695×1585mm、車重1110kg、パワーユニットは1.5リッター直4(109ps/14.1kg.m)。アクアSとの価格差は、約25万円です。

対するアクアSは、全長×全幅×全高3995×1695×1445mm、車重1080kg、パワーユニットは1.5リッター直4(74ps/11.3kg.m)+モーター(61ps/17.2kg.m)で価格180.0万円です。
それぞれの、実用燃費に近いと言われるJC08モードの公称カタログ燃費は、ラクティス19.0km/リッター、アクア35.4km/リッター(一切のメーカーオプションを装着しない状態のアクアS)です。
そして、一般的な家庭の年間走行距離5000kmを当てはめて、「燃料費で元を取るにはどれくらいか?」を計算します。ガソリン代は少々乱暴ですがレギュラーガソリンで155円(リットル)としますね。都心部ではもっと高いかも……。

結果、ラクティスとアクアの価格差をガソリン代で相殺するには12.5年ほど必要です。
この間の両車のメンテナンスや消耗品等、ほかの経費については考えていません。つまり、アクアの走行用の高価なニッケル水素バッテリー(12.915万円/交換工賃別)は2度目の交換時期を迎えているかもしれませんね。もちろん、年間2万km以上走行するなら5年以内で元が取れる計算になります。

欲しいパッケージを全部付けると──いくら?

新型アクアSを発注したとします。数多い選択肢があるメーカーオプションから選ぶものはなんでしょうか? どんなクルマ選びでも同じですが、メーカーオプションを選択するときに重要なことは、「後でアフターマーケットから供給が期待できない装備」は外さないことです。購入後に後付けできない装備やアクセサリーなどで、例を上げるなら、電動サンルーフだとかターボ、4WD、本革シートなどです。
アクアSの単品オプションの場合、サイドエアバッグ&カーテンエアバッグ(4.2万円)、前席シートヒーター(2.1万円)、スペアタイヤ(1.05万円)などです。

また、数あるパッケージオプションのなかでは、LEDヘッドライトパッケージとスマートエントリーパッケージでしょうか?

前者はLEDランプのヘッドライトや前照灯オートレベリング、フロントフォグ、ヘッドランプクリーナーなどがセットで装着され11.55万円。
後者は盗難防止装置を含めたスマートキーシステム(スマートキーを持っていれば自動で解錠などが行える)で、5.355万円です。

ドライバビリティを大きく向上させる11.025万円のパッケージオプションである「ツーリングパッケージ」は、タイヤのインチアップ+専用サスペンション+リアスポイラーなどです。が、サードパーティ製サスペンションキットなどの製品がたくさん出回っていて、購入後に装着可能なので、ここでは選択しないこととします。選択したオプション合計額は24.255万円です。これで、アクアSの価格は合計で204万2550円になりました。なかなか立派な価格のコンパクトカーとなってしまいますね。
ところが、ここで「ツーリングパッケージ」を装着しなかったことが“吉”と“凶”をアクアSにもたらします。

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